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【第16章】背徳生活

最終更新:2010/05/17 04:25 │ 【小説】工藤夫婦の堕落 | コメント(0)
【第16章】背徳生活


 咲希が倉田に抱かれた夜から、数週間が経過した。咲希は倉田の予想したとおり、あっという間に彼との生活にどっぷりと溺れ、怠惰で淫蕩な日々を送っていた。何も知らない夫を何食わぬ顔で送り出し、隠し持っていた携帯ですぐに倉田に電話を入れる。夫には平気で嘘を並び立てて間男との時間をひねり出し、彼が妻のために汗水たらして働いている間、その上司のチンポでよがり狂う立派な不倫妻に彼女は変身した。咲希が本当の意味で「処女」を失ったあの夜、咲希は全身に本物のオスのセックスを教え込まれ、倉田のことを思い出しただけで下着をねばつかせる下品なメス妻に落ちたのだった。


ハニカム  ハニカム

 倉田に抱かれてから、咲希はあたかも彼のパートナーの座におさまったかのように、毎日のように甘えた声で電話を掛けてきた。予想が当たって内心ほくそ笑んだ倉田だったが、二言めには密会をほのめかす咲希に対し、いかにも紳士ぶった言葉で何度もはぐらかした。「軽率なことをしてしまった」「もう会わないほうがいいかもしれない」「工藤君は君に相応しい男性だ」―。すべて、咲希に「NO」といわせるためだけのセリフである。この話術が、寝取った女を調子に乗らせずに自分より下の奴隷として躾けるための、倉田のいつものテクニックだった。

 倉田はそれから、毎回のように咲希を十分に焦らしては「自分で倉田とのセックスを熱望した」「旦那を裏切り、倉田の女になることを自ら選んだ」という関係を入念に作り上げた上で、彼女を指定場所に呼び出して好きにハメるということを繰り返したのだった。 咲希は倉田の女として過ごしたこの数週間、性欲を処理する奴隷としてのテクニックを全身にたたき込まれた。バキュームフェラの仕方、おねだりのときの言葉遣い、陰毛のお手入れの仕方、男を喜ばせる挑発――そのどれもが通常の愛のあるセックスとは違う異常なものであったが、倉田は言葉巧みに、あたかも翔太とのセックスのほうが稚拙なものであるかのように、咲希を「洗脳」していった。

 もちろん、奴隷にごほうびをやることも忘れない。倉田がプレゼントする服飾品はこのところ、以前にも増して露出度が高く、派手なものになってきていた。胸元が大きく開いたワンピースや、ヒップを覆い隠すには短すぎるスカート。乳首や陰部が丸見えになる卑猥な下着。咲希ははじめそうした服を身につけることに戸惑いを覚えていたが、倉田好みの卑猥なおねだりができたり、口に大量射精されたザーメンを上手に飲み下すことができたときに褒美としてプレゼントをもらえることに、次第に悦びを覚えるようになっていった。そうした服を着てみだらに挑発すると、ご主人様は普段よりもギンギンに下半身をたぎらせて犯しまくってくれる。彼女はそこに、普通ではない変態的な興奮を覚えていたのだった。

 このごろは、咲希はセックスをしてもらう代わりに卑猥な「約束」をさせられるということが増えてきた。「旦那とのセックスを完全に拒否すること」「これからは旦那に裸すら見せないこと」「今日から寝室を分けること」「毎日、ご主人様を思って必ずオナニーすること」「電話でその気持ちよさを実況中継すること」「夫が寝ているあいだに、彼の包茎チンポの写メを撮ってくること」ー。過激化していく約束は、いつしか「命令」になり、咲希はそれに従っては「ご褒美」をもらう生活に、一種のスリルとエクスタシーを覚えていた。 

             * * *

  今日は倉田さまに調教してもらえる日だ。 咲希は会社に出かけていく翔太を何食わぬ顔で送り出したあと、鼻歌でも口ずさむような足取りで化粧鏡に向かい、慣れた所作で「翔太さんの貞淑な妻」から「倉田様のド派手な奴隷妻」へと変身した。このところさらに明るく染めた髪に豪奢なウェーブをかけ、目をより大きく見せるような水商売風のメイクを施す。倉田が特に指定をしない日は、下着をつけないことに決まっていた。服を全て脱ぐと、洗面所で大きく股を広げ、ヘアのチェック。もちろん倉田様に失礼がないように、陰部を一本のそり残しもないようそり上げるのだ。奴隷にふさわしいパイパンに仕上がったのを確認しているとき、咲希はいつも期せずしてじゅんじゅんと愛液をあふれさせてしまう。これから自分が「普通の主婦」の仮面を脱ぎ、夫以外の男にひれ伏す淫乱な変態女に成り下がることに、心どころか体までもが興奮してしまうからだった。

 倉田はこのところ、社外での仕事中に暇が出来ると、咲希をメール一本で好きに呼び出しては遊び半分に犯すのが日常になっていた。例えば、

 「銀座○○2F男子トイレ、一番奥の個室に15:00。口奉仕」

 たったこれだけのメールで気まぐれに銀座の高級デパートの男子トイレに呼び出しては、咲希の奉仕をぞんぶんに楽しむのだ。



 あまり人気のない平日昼のデパート。2階トイレの一番奥に、指定どおりドアが硬く閉ざされた個室があった。コン、ココ、コン。合図のノックをすると、ガチャリと中から鍵が開く音がする。無造作にドアを開けると、既に乳房を丸出しにした卑猥な格好で、舌をチロチロと出して男を挑発する彼の性欲処理嬢・咲希がひざまずいていた。倉田はいつものようにチンポを彼女に取り出させ、その暖かい口中に挿入した。咲希の髪の毛をつかんで、まるでセックスをするようにジュボジュボと、しばらく彼女の口内を堪能する。咲希も激しく首をスナップさせ、ルロルロと舌も休ませることなく動かし続けた。やがて快感が絶頂に達し、倉田は彼女の顔面に、貯まっていた白濁を全て吐き出した。倉田は咲希に丁寧なお掃除フェラをさせ、汚れた陰茎を拭き清めさせると、それがまるでただの排泄行為だったがごとく、彼女に一言もかけずにその場を去った。まったく何ということはない、この異常な行為が彼のいつもの排泄風景なのだった。

 完全に、咲希は倉田の「便所」としていいように使われていた。しかしもちろん、彼女がそれに不平を漏らすことはない。彼女のドM性がそうした扱いを受けることにすら変態染みた興奮を覚えさせたからだし、そういった行為をさせられたときは、後日必ずほかの「ごほうび」がもらえたからだった。高級なランチや、服やバッグ、そして夫とは異なるセックス。それらのためなら彼女はなんだって出来た。最高の快楽の前では、低年収の夫を裏切ることなどものの数ではないのだ。

 今日の呼び出し場所は渋谷センター街おくの漫画喫茶だった。 「渋谷のネットカフェ○○に13:00。個室に入ったら番号をメールで知らせろ。すぐにハメるから準備しておくように」 メールの文面はいつもどおりシンプルだ。しかし、きょうは午後1時を回っても倉田は来なかった。もちろん、全ての決定権は倉田にあるのだから、咲希はただ主人が自分を「使用」してくださるのを待つほかない。彼女は期待感ですでに下半身をべとべとに濡らし、腰をくねらせながら倉田がくるのを待っていた。 コン、ココ、コン。 午後1時45分。待ちわびた合図のノックが響き、倉田が個室に現れた。咲希は彼に背を向け、ヒップを大きく彼のほうに突き出す卑猥なポーズで、彼の来訪を待っていた。スカートはずりあげられ、彼女の柔らかいケツ肉とびしょびしょになったアソコが倉田には丸見えだ。無言で倉田は上着を脱ぐと、彼女に後ろからのしかかるようにして、いきなりズブリと「挿入」した。咲希は待ちわびたその快感に「んヒィッ!」と小さなうめき声をあげたが、すぐに右手の親指を噛んで声を出すまいと努めた。なにしろ平日の昼間とはいえ、このネットカフェにはほかにも多くの客がいるのだ。そもそも二人が言葉も交わさずにハメあっているその個室は、ただ薄い板で仕切られただけのブースでしかない。彼女の声に店員や客が気づき、少し背伸びをしてブース内をのぞけば、彼らの異常な性行為が丸見えになってしまう。

 (ギシッ ギシッ ギシ ギシッ)

  静かなフロアに、ごく微かにリズミカルな音が響いた。咲希は倉田がハメやすいよう大きく股を開き、自分からも盛んに腰を振って、ヒップを彼の下半身に打ち付けていた。テーブルの上に上半身をあずけ、倉田のデカチンの感触で脳全体をしびれさせている。繰り返し子宮までたたき込まれる「ご主人様」のリズム。

 (気持ちいいッ!やっぱりご主人様のチンポ、最高!ああっ、もう駄目・・・!声が出ちゃう!もう、イく!ああン、イクイクイクイクッー!)

 こみ上げる圧倒的な快感。剛直でリズミカルに淫肉をこすりあげられ、咲希はエクスタシーの絶頂を迎えた。脳内麻薬が大量に分泌され、頭の中から夫や生活などわずらわしい全てが追い出される。この瞬間、この世界には自分と倉田様だけが存在する。あんな身勝手で弱そうな包茎男とは別れて、倉田様と一緒になりたいと、咲希は彼のチンポを下半身でくわえこみながら考えていた。そして、倉田の腰使いにもう声を出さないでいるのもまさに限界を迎えたその瞬間。彼は咲希の耳元に口を寄せ、ささやいた。

 「イクときは『ご主人様、有難うございます』と言え」

  その言葉に、反射的に彼女は足をピンと伸ばし、ピュッピュッと愛液を射精するかのように噴射させて、盛大なアクメを迎えた。

「あヒッ!あン、あああ―ッ!ごひゅ、ごひゅりんさま、ありが、ヒィッ、ございまふぅ・・・アヒんッ♪」

 上の空で感謝の言葉を呟く咲希。倉田はあまりのエクスタシーにビクビクとしめつけてくる彼女の淫壺から男性自身を引き抜くと、髪をつかんで彼女の顔をこちらに向けさせ、「ふぅっ・・・!」とわずかに声を上げ、大量に顔射した。ビュグビュグと、すごい勢いで顔中にぶちまけられるザーメン。彼の射精とともにブースには淫臭が沸き立ち、彼女は白濁だらけのみだらなアヘ顔をしたまま、目の前のチンポに無意識におしゃぶり掃除をはじめた。

 (この女もずいぶんこなれてきたな)

倉田はギシリとブースにあったリクライニングチェアに腰掛け、自分のチンポをしゃぶる人妻をニヤニヤと笑いながら見下ろした。彼は今日、調教を次の段階へと移行させることを決意して、このネットカフェに来ていた。完全に落とした人妻で何をするって、「遊ぶ」ほかに何があるというのか。咲希をおもしろおかしく調教し、遊び、楽しみ尽くしたあと、取り返しがつかないほど無様な変態奴隷に堕として捨てる。そうだ、もちろん捨てる。それが彼のいまの目的だった。彼は咲希に奉仕をさせながら、自分の右手にあったパソコンのキーボードを引き寄せ、カタカタと奴隷へ次の指令を書き込んだ。

「君を来週から、月40万で俺の秘書として雇用することに決めた。人事には既に話を通してある。これからは社で会おう。もちろん、仕事などほとんどしなくていい。これからはいつでも一緒にいられるぞ。今夜旦那を説得しておけ」

来週には、この女を社内で思う存分犯してやる。倉田は凶悪な笑みを浮かべたまま、いつもの妄想に浸っていた。

(豊乳手術やピアッシングは、洗脳にもう少しかかるな。早く調教を急ごう。あとは、旦那のほうをハメる計画も詰めていかないとな…)

 彼の計画は、すこぶる順調に推移していた。咲希はまだ、ディスプレイに映る「指令」に気づいていない様子だ。彼女はおしゃぶり掃除を終え、仕上げに「チュポンッ!」とわざと大きな音を立ててチンポを吸い上げると、上目遣いに媚びるような笑顔を浮かべて、彼のチンポに愛のあるほおずりをした。

 この異常行為のあいだ、咲希はまだ一言も彼と言葉を発していなかったが、二人のあいだには実に濃密なコミュニケーションが成立している。そのあいだには、もはや誰も入り込むことはできない。友人、親、兄弟であろうと。そして、誰よりも愛していた、彼女の夫でさえも。(了)
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