「クックク・・・なかなかよい出来映えではないか」
春麗の「改造」がまもなく終了するとの報告を受け、再び「ラボ」を訪れた魔人ベガ。Intensive Treat Unit 03(第3集中処置室)と書かれた部屋で彼女との「再会」を果たした彼は、満足そうにそうつぶやいた。
前回と同様、春麗は部屋の中央に据え付けられたユニットに四肢を固定されており、バイザーで覆われた表情をうかがい知ることはできない。前回と明確に異なるのは、彼女が身動ぎするたびにまるで別の生き物のようにぶるんぶるんと揺れる巨大な乳房だった。研究所の科学者たちは「男の性欲処理にしか使えぬよう跡形もなく改造せよ」というベガの命令に忠実に従ったと見え、彼女の乳房はシリコンを使った美容整形によって格闘家として二度と活躍できないほどむっちりと肥大させられていた。
ラボのモニターには在りし日の春麗の写真が参考画像として表示されており、研究員はぽちぽちとボタンを人差し指で操りながら、次々に施術前後の写真をベガに見せていった。
「ご覧の通り、ベガ様のご希望どおりに二度と格闘家には戻れないよう念入りに改造を施してあります。今は見えませんが、乳房だけでなく乳首も薬物投与によってペニスのように常に勃起した状態にしておりますので、あとでお楽しみください。特注のニップルピアスも既に貫通済みです」
研究員は画像を切り替えながら、嬉しそうに改造の成果を報告した。長年の鍛錬によって鋼のように鍛えられていたはずの全身の筋肉は、薬物投与によって強制的に鈍磨させられ、見事に絞られていた腹筋は一般女性とまるでかわらない…というよりもむしろ、たっぷりと脂肪の乗ったいやらしい体つきに変貌を遂げている。尻や太ももまでも男の気をそそるような豊満な肉体に改造され、首や胸元にはシャドルーに忠誠を誓ったことを示すタトゥー。さらに、肩には彼女がシャドルーの製品であることを示すバーコードが、「洗脳済」という無慈悲な三文字とともにレーザー刻印されていた。
ベガは満足そうに唸り、鰐のように発達した顎を撫でた。
「元の人格はどうなっている?」
「はい、ご指示通り脳内には旧人格はそっくりそのまま残してございますが、体はベガ様の命令に絶対服従し自律的に動く『人形』となっております。旧人格は自由に会話することができる一方、自分で体を操ることが一切できませんので、行動と言動が全く乖離した非常にちぐはぐな状態に仕上がっているはずです。・・・お、ちょうど最後のシークエンスが終わるところですな」
研究員の男がそう言い終えたタイミングで、無機質な合成音声が《被験体S100号の全改造が終了しまシタ。人格を再起動しまスカ?》と告げた。研究員が慣れた手つきで端末を操作すると、春麗の全身を捕らえていた拘束とバイザーがブシュウと音を立てて外れる。目を閉じていた春麗は数秒遅れて目覚め、ふらふらと機械のベッドから立ち上がった。
「うう…こ、ここは・・・」
春麗はさすがに長期間にわたる改造によって意識がまだはっきりしないのか、立ち上がるのがやっとという様子だ。意識が清明になってくるにつれて違和感に気づいたのか、自分の体を見下ろしてみるみるその表情が青ざめていく。
「・・・なっ、何これ・・・わ、私の体…が…!?」
「クックック・・・お目覚めのようだな、S-100号。貴様には今日から記念すべき100人目の奴隷としてシャドルーのために働いてもらおう」
「…そでしょ…うそよね…? い、いやああああああああああっ!」
およそ男性の欲望に応えるためにしか使えないような蠱惑的な爆乳。
だらしない贅肉と化した鋼の肉体。
それらが現在の自分の体であることをようやく悟った春麗は絶望の悲鳴を上げた。はあはあと呼吸を乱れさせて恐怖の表情を浮かべたが、ベガが
「よし、自己紹介しろ」
と無造作に言葉を掛けただけでビクンと体が硬直し、新しい主人に向けて直立不動の敬礼をした。
「はぁ・・・はぁ・・・わ、『私はベガ様に仕える忠実な性奴隷デス❤』・・・う、嘘っ!こんな…どっ…『どんなご命令にも絶対服従いたしマスので、お手軽なザーメン便器としてご使用くださいマセ❤』。・・・ち、違っ!これは!」
「がははっ、そうかそうか。ではその通りにさせてもらおうではないか」
「なっ、なんでこんなことがっ!?あっあっ、体が勝手に! そんなっ、いやっ、いやあああっ!」
春麗の意思をよそに、「S100号」の体は新たな主人となったベガの前に恭しくひれ伏した。土下座のポーズで革のブーツに鼻を寄せると、駄犬のようにスンスンと鼻を鳴らしてにおいを楽しんだかと思うと、触手のように舌を伸ばしてブーツのつま先から裏までべろべろとなめ回し始める。
「うぶっ、ぶちゅうっ、ベロベロベロ・・・ううっ・・・わ、『わたくしはベガ様の奴隷としてシャドルーに一生を捧げマス❤』・・・ああ・・・違うの・・・こ、『これまで身の程も知らずにベガ様に反抗して誠に申し訳ございまセンでしたぁ❤』あはあああああっ!」
脳内にすり込まれたプログラムに従い、無様な格好で強制的に間の抜けた誓いの言葉を述べさせられる春麗。彼女にとって恐怖だったのは、自分では「体」の動きを一切制御できないのに、舌に触れる砂利のついた靴底の感触だけはきめ細やかに伝わってくることだった。
「ぐはっ、短期間でよく猛省できたようではないか?それではその体をさっそく楽しませてもらうとしよう。夜伽の作法はしっかり『勉強(インストール)』してあるのだろう?」
「そんなっ・・・はっ・・・『ハイ❤』『これまで獲得した全ての格闘技術を脳内から削除した代わりに』『世界中のあらゆるアダルトムービーデータから抽出した性技術をインストールしてゴザいます❤』・・・そんな・・・そんな・・・わああああああああっ!」
ぺらぺらと動く自分の口から初めて恐ろしい内容を告げられた春麗。これからベガの命令でどんな行為をさせられるのかを想像し、その全ての感覚を自分が受け続けなくてはならないことを悟った彼女の「旧人格」は、なすすべもなく慟哭した。
ーーーそれから、かつて世界に名の知られた格闘家だった黄春麗はシャドルーの製品としての人生を歩むことになった…。
ーーーベガはそれまで他の「親衛隊」にしてきたように彼女の体を弄び、ありとあらゆる改造を施して楽しんだが、そうした日々は数ヶ月と持たなかった。
ーーー新たに捕虜としてラボに送られてきた次の「おもちゃ」に興味が移ったベガは、さんざん精神と肉体を改造しきった春麗を組織の幹部が慰安パーティで使用するためのコンパニオンとして下賜し、二度と顧みることはなかった。
ーーー最初は呪いの言葉を吐き続け、やがて必死に救いを乞うていた春麗だったが、やがて幹部にすら飽きられパーティーに呼ばれることもなくなると、一般職員用トイレの個室に備品として「設置」されることになった。入れ代わり立ち代わり、来る日も来る日も職員の性欲処理に使われる毎日。どんなに抗おうとしても彼女の身体は自動的に動き、AV女優たちの動きをトレースしてさまざまなテクニックを披露してしまうのだった。
そして、春麗はほどなくして考えることをやめ、身も心も完全にシャドルーのために作動する「全自動便器」となった。
「いらっしゃいませ❤ 壁のタッチパネルでおチンポのお掃除方法、をお選びください❤」
「ありがとうございます、次に、射精回数、をお選びください❤」
「・・・「バキュームフェラ」で「2回」ですね? ご準備ができましたら『ご奉仕開始』、をタップしてくださいませ❤ いつもご利用ありがとうございます♥」
【完】
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とても楽しみに読ませてもらいました。絵の完成度も高くて凄いですね^^
また、この様な洗脳装置で女性が洗脳される作品を見たいです^^
女が女に服従される作品等も出来れば見てみたいです^^
これからも、頑張ってください
控えめに言って最高としか言えない完成度ですね、シャドルーはいい…凄くいい…!
>>TINAさん
いつも応援メッセージありがとうございます。忙しくてなかなか創作に時間を割けませんが、これからもちょくちょく更新していきますのでよろしくお願いします。
>>名無しさん
シャドルーは洗脳の基本ですよね!悪堕ちとタイトルに入れたのに元人格を残すルートで書いてしまい、悪堕ち感が出し切れなかったのはちょっと反省点でした。洗脳なら洗脳らしくもう一ひねり必要でしたね。pixiv用にちょっとリメイクするつもりです。
改造報告シーンが最高すぎます……このボーンモデルだけでも無限に見ていたい……
コメントありがとうございます。いいシーンができてもスクショを撮れたらすぐ消してしまうんですが、シーンデータをちゃんとセーブしておけば需要あるんでしょうか(笑)
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