2016年9月9日に発売されたイリュージョン最新作、HoneySelect(ハニーセレクト)のレビューです。
【前書き】
過激すぎる内容が海外で問題視され発禁になった過去作「レ●プレイ」でイリュージョン作品にハマってからというもの、人工少女シリーズやSexyビーチシリーズ、最近ではレイ◯レ●の雰囲気を継承した「プレイクラブ」と楽しくプレイしてきました。イリュージョン作品をはじめとした3Dエロゲーはたいてい操作性に独特の慣れが必要ですが、特にスタジオ機能は使い勝手に慣れさえすれば、無限の創作の可能性を秘めた素晴らしい機能だと思っています。
【ゲーム概要】
「女の子をカスタムしてマップを決めれば即エロシーン突入」という、レイ◯レイやプレイクラブを踏襲したお手軽エロシミュレーター。シナリオのあるゲームとは違って、「キャラメイク+Hシーン+スタジオ機能による創作」が作品のほぼ全てを占めるといって良いと思います。「自分が作成した3Dキャラクターを呼び出してやりとりを楽しむ」というゲーム本編部分よりも、熱中できるのはキャラメイク部分。既存のアニメ、漫画キャラクターを頑張って再現するのは非常に楽しいですし、自分ひとりでゼロから女の子を作り上げなくても、公式アップローダーに沢山のユーザーがキャラを投稿しているので、印象の似たキャラクターをいじっていけばそんなに時間がかかることはありません。
【本編】
本編では、指名したキャラとのさまざまなHを繰り返すことで特殊なイベントを発生させたり、プレイヤーに対する「感情」を変化させたりといったプレイが楽しめます。作ったキャラとプレイするために恋愛シミュレーターのような「攻略」は必要ないので、ゲーム本編にさほどやりこみ要素はありません。特定条件を満たすと「実績」が解除され、これまで使えなかった操作やキャラメイクが解放されます(参考:ハニーセレクトWiki)が、これはあくまでお楽しみ要素。それよりも自分が作りたいキャラ、作りたいシチュエーションを幅広い自由度で表現することができるのがこのゲームのキモになっています。 すぐ思い付くのが有名アニメ作品や実在人物に似せたキャラを作ってHシーンを楽しむプレイ。ほかにもオリジナルキャラを作って公開する、スタジオ機能を使ったスクリーンショットに自作のエロSSを重ねてシコい画像を作る、MODを使ったり作ったりして創作世界の幅を広げていく、などの楽しみ方があります。
【3D表現】
女の子の体の表現は、前作「プレイクラブ」と比べても進化を感じます。顔立ちはさらにポリゴン感が薄れたし、女の子もマップも私のPCの貧弱なグラボでちゃんと美しく表示されます。ローディング時間も軽くなったと感じます。ただ、メーカーが自信を見せている精●の表現については、やはりリアリズムがまだまだ。
※男性は単色にして透けさせることもできます。これは無修正MOD導入済
ハニーセレクトでは、男女ともにキャラクターの容姿などを自由にエディットすることができます。前作「プレイクラブ」のようにあらかじめ公式設定されたキャラの容姿を変えられるシステムではなく、容姿のほかにボイスを決定する「性格」、主にHシーンに関連する「特性」「心情」「H属性」を自由に組み合わせることが可能です。
容姿については服装やアクセサリー、髪型といったところから、細かい分野では肌色、身長、胸や頭の大きさ、腰や太ももの周囲、目の形、爪や化粧、まつげのタイプ、ホクロ、タトゥーなど、非常に詳細な設定ができます。各数値はスライダーを使って無段階に設定できますが、動かせる最大値と最小値が設定されているので、極端な顔を作るとき(アニメキャラ再現など)は限界突破するMOD(ユーザー間で流布しているチートデータのようなもの)を入れる必要があります。ちなみに、MODでは男性器のアクセサリーも流通しているので、胸サイズを最少にして男性器のアクセサリを入れて男の娘を作ったりすることもできます。
服や髪のバリエーションについては、可もなく不可もなしと言った所。セーラー服やメイド服など最低限押さえるべきところはほぼ網羅されていますが、「こういうキャラを作りたいのに似た服(髪型)がない」と苦心することもあります。ただ、アクセサリの形状や色は自由にいじることができるので、たとえば球体の「ピエロの鼻」を巨大にしてボンバーマンの手を作ったり、角のついた「剣闘士の仮面」の位置をいじって、頭から直接ツノの生えた悪魔キャラを作ったりするような自由度はある程度確保されています。公式アップローダーでは各ユーザーの苦心のアイディアをいろいろと見ることができて楽しいですね。
※キャラメイク画面。左側のメニューから体や服装などを作っていきます。左下はポーズなどを指定するメニュー。
【マップ】
「ロビー」「和室」「自室(ビジネスホテル風)」「女の子の部屋」「混浴浴場」「中庭」「裏庭」「地下室」「教室」が用意されています。スタジオ機能ではこれに加えて、あらかじめ用意されたベッドや家具、床や壁などを自由に配置してそれなりに部屋を演出することができます。さらに、背景に自由な画像を設定することができるので、上手に人物を配置すれば創作の幅は無限に広がります。
※これは本編のロビー画面。自分で作ったり、ダウンロードしたりした女の子を呼び出してマップを選択すれば、短い会話シーンをはさんですぐHに突入します。
【Hシーンについて】
かなり多様なプレイが用意されています。Hモーションは大きく分けて、愛撫・奉仕・挿入・その他の4つに分類され、愛撫なら「クンニ」「キス」「立ちキス」「Gスポット攻め」など多様なモーションが収録されています。女の子とのプレイ内容によって、「好意」「淫乱」「壊れ」「嫌悪」「隷属」といったゲージが上下し、例えば好意が上がれば「添い寝キス」が解放されるといったお楽しみ要素もあります。「えっ、これがないの?」と困ったことはないので、かなり頑張って用意されている印象ですし、スタジオ機能には後述する「IK」という機能があり、男女の動きを細かく設定することができます。ただ、思ったとおりのポーズを取らせるのはそれなりに難しく、根気と慣れが必要です。
※これは「奉仕」の中から「嫌がりフェラ」を選択しているところ。マウスホイールで速さが変えられ、右下のゲージが快感度を示しています。
【★良かったポイント】
これまでのイリュージョン作品に比べ、アクセサリ機能の自由度が高くなったことと、スタジオ機能の背景を任意に指定できることにより、スクリーンショットの創作の幅が非常に広がりました。ツイッターなどで見ても、ハニセレを単なるエロゲーとしてでなく「創作のツール」として楽しんでいるユーザーが多いことがわかります。下記のように不満点は沢山ありますが、ユーザー側の工夫でそれなりに挽回できる部分も多いので、ただただ感謝というのが正直なところです。
新しい性格や衣装、マップなどを追加する「活発パック」がその後発売され、さらに大型追加ディスク「ハニーセレクト・パーティ」の製作も発表されました。発売からかなりの時間が経ちましたが、ユーザー側もまだまだ盛り上がっていけそうなタイトルです。
【★アプデや次回作で改良してほしいポイント】
下記は追加ディスク発表前に私がまとめた不満点ですが、4/28に発売される大型追加ディスクでは「スタジオNEO」を筆頭に、インターフェイス面などでさまざまな改良がなされる模様です。公式HPで告知されている内容を基に、追加ディスクで修正されそうな部分に追記をしておきました。【3/30】
・スタジオ画面から直でキャラメイクができるようにしてほしい。これは大至急アップデートをお願いします!
公式HPに公開されている情報では判断できませんが、スタジオNEOでは「インターフェイスを一新」となっているので、期待できるかも…。スタジオ
・髪型、服装、アクセサリのさらなるバリエーション増加。球や板を自由に組み合わせてアクセサリを作成する機能まで付けば最高。
追加ディスクでは計176件の追加データが盛り込まれるそうです。和服や女戦士などの衣装のほか、アクセサリ「基本図形」「付け毛」といったユーザーの間で発案されMODとして流通してきたものによく似た(?)データも新装される模様。…ありがたい!
・スタジオの表情増加。さらに、各表情にプレイクラブのように「笑顔」「快感(弱)」「嘲笑」といった名前をつけて、無闇にクリックさせずもっと直感的に操作できるようにしてほしい
公式HPの動画を見たところ、表情は以前のスタジオ機能と同じく「0、1、2…」とクリックして変えていくスタイルでした。残念!
・スタジオのik機能がまだまだ不親切すぎる。特に関節の回転。肘や手首を回そうとするとすぐ逆回転してしまうのはどうにかならないものか。ikのアップローダーも作ってくれれば、ユーザー同士でポーズの交換ができると思う。
この点はかなり改良されたもようです。関節補正の新機能が加わったほか、アンドゥ・リドゥ機能も実装され、スタジオ機能のストレス軽減が見込めそう。
・スタジオの男女Hが不親切。女の子が初期位置から回転していると男の位置がずれてしまう。どうにかもう少し簡単にならないものか。移動オブジェクトの回転要素もいらない。移動タブがあるのだから、平行移動、垂直移動のみでいい。カメラ位置をいじろうとして押し間違え、せっかく決めた立ち位置から回転するのはイライラする。
前項と同様に、アンドゥ・リドゥ機能の導入でストレスが軽減されそうです。
・権利関係から難しいのは重々承知だが、高額で構わないのでいつか商業二次配布OKプランを作ってほしい。絵が描けないがエロ創作がしたいユーザーに道を開く画期的なソフトになりうると思います。
恐らくハニーセレクトというプラットフォームでは難しいでしょう。次回作に期待。
・本編の部屋作成や呼び出しといった基本システムが不親切。レイ◯レイやプレイクラブくらいサクッと女の子を選んでサクッとプレイ画面に移れる手軽さがほしい。また、プレイ自体にもう少しゲーム性を導入して実績解除の要素を深めてくれれば、本編だけでもさらに遊べた気がする。
追加ディスクでは、本編部分のインターフェイスは特に変更はないようですね。ハニセレの本編のとっつきにくさは何より「部屋」という謎システムにあると思います。①部屋に登録しないとHに呼べない、②部屋に登録するのに何クリックも必要、③部屋に登録しているとキャラの上書きができなくなるのでアクセ一つ付け替えるために「部屋」から外したり再登録したりしないといけない、④呼びたいキャラがどの「部屋」にいるかいちいち探さないといけない…と悪いことずくめです。「キャラカードのフォルダにある女の子のカードを一覧表示してすぐ呼べる」「そこからキャラメイクもできる」「プレイ中にもキャラメイク画面に行ける」というようなことはシステム上難しいのでしょうか。3D初期の作品では普通にできていた気がしますが…。
・できれば動画キャプチャ機能がほしい。さらに女の子の口パクボタンみたいなものがあれば、もっと創作の幅が広がる気がする。
追加ディスクでは未導入の模様です。動画キャプチャについては他のソフトで実現することはできるのですが、Illusionソフトには今後、簡単に動画エディットができる方向にもっと特化していってほしいんですよね。せっかく時間をかけてキャラを作るだけの「楽しさ」が実現できているのですから、あとは「プレイ場所」「プレイ内容(キス→フェラ→正常位→フィニッシュで各何秒みたいな)」「カメラワーク(主観orキャラ中心に回転or固定など)」といった表をパパパっと埋めるだけで動画がポンと出力できるようになるともっと楽しめそう。
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