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ハニーセレクト IK機能によるポージング

最終更新:2016/12/28 01:39 │ ハニーセレクト | コメント(0)
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今回はハニーセレクトで最もとっつきにくいポージング機能「IK」についての記事を書いてみます。関節が曲がっちゃいけない方向に曲がりまくる現象をなんとか押さえる方法はないものかと悪戦苦闘してますが、結局はトライ&エラーを繰り返すほかないんですよね…。せっかくなので「IKって何?」というところにも触れつつ、操作のイライラ軽減方法やIK関連のMODについて紹介していきたいと思います。


ハニカム  ハニカム


■IKとは

IKは「インバース・キネマティクス=逆方向運動学」の略で、人間や動物の関節の動きを計算する際、「末端から体幹に向けて逆方向に」関節の位置や向きを計算していく考え方のことです。これに対して、「体幹から末端に向けて順方向に」位置を計算していく考え方は「FK」(フォワードキネマティクス=順方向運動学)といいます。ハニースタジオにはIKのみが搭載されていますが、Illusionの過去作品ではIKとFKの双方が採用されたものもありました。

いきなり「逆方向運動学」と聞いてもピンときませんが、例として棒立ち状態から右腕を上にあげて、頭上にある棒をつかむポーズを作る場合を考えてみましょう。
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ハニースタジオでは「末端」つまり右手を司るオブジェクト(赤い立方体)をドラッグして頭上の棒部分に移動させればOKですよね?これをFK方式でやる場合、まず最も体幹に近い肩の関節を回転させて腕を上に向けさせ、肘、手首と順に操作して、最終的に鉄棒を掴むところにたどりつく…という操作になります。一動作で棒に手が届くIKに比べて、ちょっと面倒に感じますね。

もちろんIK、FKにはそれぞれ良い点と悪い点があります。IKは末端を操作するだけで簡単にポーズを付けられる一方、途中にある関節がどのような位置にあるべきかコンピューター側から判断しにくいため、多くのハニーセレクターを悩ませる「関節ぐちゃぐちゃ問題」が往々にして発生します。末端は正しい位置にあっても、関節が勝手にぐりっと回ってしまったり、骨折したように見えたりする現象ですね。一方、FKはひとつひとつの関節を体幹から順に動かしていくわけですからこのような問題は起きませんが、目の前にある棒を握らせるだけでも肩・肘・手首とひとつひとつの関節を動かさねばならず、非常に面倒で難しい操作を強いられることになります。過去作品の「プレイクラブ」にはIKとともにFK機能も備わっていましたが、ハニセレではオミットされてしまいました。いろいろ問題は抱えているものの、IKのほうが直感的に操作できるというのは間違いがないと思います。

■ハニースタジオにおけるIK


ちょっと横道にそれてしまいましたが、ハニースタジオでは初期登録されているモーション以外の動きをさせる場合にこのIK機能を使うことになります。
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「IK」タブから機能を「オン」にし、「IKターゲット表示」をクリックすると、キャラの全身にこのように赤い立方体や青い球体、緑色のマークが表示され、自由にポーズを動かせるようになります……が、この操作が非常に難しいことこの上ない。どのターゲットがどの関節を担当しているのか非常にわかりにくく、手を動かすつもりが腰を動かしてしまったり、回転を司る緑・赤・青のハンドルのどれをドラッグしているか動かすまでわからないので関節を全然別の方向に動かしてしまったり…といった問題が頻繁に発生します。ハンドルを回している方向となぜか逆に回転しやがったりするときは非常にイライラしますね。

これを完全にクリアすることは現在のインターフェイスでは不可能であり、次回作やパッチでのIllusion様の配慮と企業努力を願うほかないのですが、こうしたイライラを軽減する方法がいくらかありますので、次の項でまとめたいと思います。


■IK操作のコツ


①既存のポーズを流用する
IKの基本は「ゼロからやらない」です。棒立ち状態から自分で全身の位置を決めていたら時間がいくらあっても足りません。まずはアニメーション・Hアニメのモーションの中に、目的のポーズに近いものがないか探しましょう。例えば、女性キャラに椅子に座っているポーズを付けるなら、通常アニメーションの座ったポーズや「トイレオナニー」といったモーションをまず読み込んで、そこから首や足などの関節をIKで微調整するのがベターです。

ハニースタジオにはIKポーズをセーブ・ロードする機能が備わっているので、一度作ったポーズは必ず保存しておきましょう。私の場合は「敬礼」「土下座」「座って足組み」「ダブルピース」といったポーズのIKデータを保存してよく使っています(笑)。

また、公式アップローダーなどに掲載されているスタジオシーンデータを読み込んで、他のユーザー様が苦労して作ってくださった秀逸なIKポーズを保存させて頂くという方法もあります。(※スタジオシーンデータは「userdata」内の「studio」フォルダにダウンロードしてきたpngファイルを放り込めば、スタジオの「ロード」から読み込むことができます。ちなみに「ロード」をすると選んだシーンがそのまま再現され、現在スタジオに配置していたキャラなどは消えてしまいますが、「インポート」をすると現在のスタジオの状況に追加する形でシーンが読み込まれます。なお、女性キャラのIKは男性キャラで読み込むことはできない(逆も同じ)ので注意が必要です)

②末端から位置を決めていく
IKでポーズを決める際は末端の位置を最初に決めるのが基本中の基本。たとえば「頬のそばでダブルピース」というポーズを付ける場合は、両手の位置をまず頬のそばに配置してから、肘や肩の位置を決めていきます。このとき、手首や肘といった関節が糸巻きのようにねじれてしまったり、肘が体幹にめりこんだりしてしまうことがままありますが、末端を先に決めた後、一つ一つの関節を体幹から順に回転させたり、肘の位置を決める青色オブジェクトを動かしたりしてこつこつと解決していくしかありません。IKをONにした状態で別のモーションを読み込むことで、関節のねじれが解消する場合もあるようです。

③ポーズを三次元的に考える
当然のことですが、パソコン画面が2次元である以上、一つのカメラ方向からオブジェクトを3次元的に動かすことはできません。例えばキャラを正面から見ているとき、カメラを固定したまま画面の左手前方向に斜めに手を伸ばさせることはできませんよね。そういうときは操作を2分割することになります。つまり、横と縦の二方向にカメラを移動させて赤い立方体を移動させるわけですね。
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↑まずこうやって横からの画面で手を伸ばさせてから…
↓正面からの画面で拳の位置を決めれば思った通りの位置に動かすことができます。
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一方向だけで見ていると正しい位置にあるように見えても、画面を回転させると見当違いな場所にあることはよくあります。小まめにカメラ位置を変えながらポーズを付けていきましょう。

④IKターゲットの大きさを小まめに変える
赤い立方体と赤緑青の回転ハンドルからなる「IKターゲット」の大きさは、「IK」タブで変えることができます。最大にすると画面が見にくくなるかわりに、回転ハンドルをつかみやすくなります。最小にすると画面がみやすくなるのでどのターゲットがどの関節に対応しているか間違えにくくなりますが、回転ハンドルを正確に操作することは難しくなります。よって、赤い立方体を動かすときは「最小」、回転ハンドルを動かすときは「最大」にするのがオススメです。複数キャラのIK機能をONにしていると画面上がターゲットだらけでわけがわからなくなるので、一人ずつターゲット表示をON/OFFしながらポーズを作っていきましょう。

⑤アニメーションは静止させる
IKの便利なところはキャラクターをアニメーションさせたままでポーズを変えられることですが、スクショを撮るためのポージングなのであれば、先にアニメーション速度を0にしてキャラを静止させてしまいましょう。細かく動いている状態でIKを操作するのは、ポージングをするにもスクショを撮るにも不都合が多いです。もちろん、動画をキャプチャする場合などはこの限りではありません。


■プラグインMODによるIK機能便利化

最後に、MODを使ったIKストレスの軽減法をちょっとだけ紹介します。

「ShortcutsHS」…カメラ機能などを強化してくれる多機能プラグインMODですが、回転ハンドルを操作するときに赤緑青のどのハンドルをつかんでいるか強調表示してくれる機能も備わっています。カメラやライティングはいじらなくていいやという人も、これだけで導入する価値あり。

・「HS Studio Addon Plugin」…IK操作時の関節の表示のゆがみを軽減してくれたり、アイテムとキャラクターを関連付けしてくれる機能があるプラグインMOD。もしプレイクラブやセクシービーチプレミアムリゾートといった過去作を持っていれば、それらのモーションを導入することができます。スタジオのキャラ読み込み時に、キャラを名前順や日付順でソートしてくれる機能が加わるのもすごく嬉しいポイント。

「HSPE」…最近公開されたばかりのプラグインMODで、スタジオの「移動」タブと同じように、IKの各関節の位置を並行移動/垂直移動と分割して直感的に操作できるようにしてくれる優れもの。これにより、先ほど書いた「一方向からのカメラではターゲットを三次元的に動かせない」というIKの弱点を克服することができます(※当初のバージョンではIK操作をしようとするとカメラまで連動して動いてしまう不具合がありましたが、12/26付のアップデートで解消されたようです)。

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以上、暇な時間ができたのでグダグダと書いてみました。ぶっちゃけスタジオのコツの究極奥義は「ごまかし」だと私は思っているので、関節が多少おかしくなってもカメラ位置をいじって見えない位置にパージしてやればOKです(笑)100点満点を目指さず、72点くらいを目指してゆるーくポーズ付けをやっていくのが長くハニセレを楽しむコツだと思います。

Illusion様には次回作でぜひ上記MODの機能を最低限最初から導入していただくことを祈りつつ、今回は終わりです!ではでは。
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